「人とは、遊びをするように生まれてきたのではないか。その証拠に、遊んでいる子どもの声を聞くと、私もおのずから体が動いてしまう。」平安時代の歌集『梁塵秘抄』にも、人と遊びとの切り離せない関係が詠われています。遊びは生きる力です。遊びそのものに命を輝かせる力があります。秋田幼稚園の子ども達のキラキラ輝く「今」を紹介します。
「今日は追いかけっこする!」やりたいことを握って登園し、大急ぎで身支度をする子ども達。全学年入り混じっての自由遊びの時間です。お友達と協力したり、遊びをまねっこしてみたり、小さいお友達を助けたりと、子ども達の関わりやつながりも広がる時間です。おもちゃを取り合ったり、思い通りにならなかったりすることも大事な学びです。保育者は、共に遊ぶ仲間となり見守りながら、子ども達がやりたいことやアイデアを受け止め、子ども達が充実感を感じて遊び切ることのできる環境作りを心がけています。
「見て!葉っぱが輝いてる!」「虫の模様がハートだったよ」自然には不思議と驚き、発見がいっぱいです。神様が造られた自然の移り変わりや心地よさに触れる外遊び。その中で見つけた植物や昆虫を、大切に保育室で観察を続けたり、飼育したりすることで、命の大切や不思議にも触れています。
「とび箱跳べたよ!」子ども達は、夢中になって遊び動き回ることで、様々な動きや身体の感覚を習得していきます。水たまりを飛び越えられたよ、ジャングルジムてっぺんまで登れた!できることが増えることが自信となって、新たな挑戦への意欲ともなります。楽しく動いて遊ぶことは、生きる力を支える「健やかな体」「豊かな心」を育む基盤です。
子どもの遊びには、子どもの心が表れます。お絵描きや造形、おままごとにも、楽器遊びにも。どんな形でも、自分で考えたり、感じたりしたことをのびのびと表現できるようにと願っています。保育者は子ども達の思いを受け止め応えていきます。
知的欲求が盛んな子ども達。身近な環境、文字や数、形や色、規則性や物の仕組みなどに関心をもつようになり、知的欲求を刺激する玩具にじっくり集中して遊んでいます。各学年の保育室には、発達段階に応じたパズルやボードゲーム、カプラなど、分かった、できた喜びが味わえるような遊びを用意しています。
毎日クラスで、週に一度は全園児で礼拝を守ります。みんなでさんびかを歌い、共に祈り、聖書のお話を聞きます。礼拝は、目に見えないけれど大切な事柄に心を向け、しっとりと落ち着いてお話に耳を傾ける時間です。聖書の世界を楽しみ、祈りの中で神さまとお話することで、子ども達の心に愛や希望、感謝や安心が生まれ、心が豊かに耕されていくことを願っています。